調和のとれた約70種類の植物性ミネラル
現在、作物の必須要素は多量要素9元素、微量要素8元素を含めて17元素が必要と言われています。その他、水稲では有用元素の珪酸があるなど、作物の健全な生育に様々なミネラルが必要と思われます。今後、研究が進むにつれて必須ミネラルは増えて行くことが考えられますが、土壌改良資材「オーガニックミネラル」・葉面散布剤「フルボ酸ミネラルEX」には、約70種類の植物性ミネラルが含まれていることから、その殆どを網羅することができます。
団粒構造の形成
「オーガニックミネラル」は、有機物(炭素)、腐植酸を豊富に含んでおり、植物性ミネラルとの相乗効果で微生物を活性化します。活性化した微生物は菌糸、粘着物質を多く出して土壌粒子の結合を促し、団粒構造を形成していきます。排水性・保水性・通気性に優れ、根張り、新葉、新芽の発育を促進し、特に根の伸長が顕著に表れます。
土壌にミネラルバランスを安全に改良
「オーガニックミネラル」は、金属系、鉱物系の人工的なミネラルと違い分解・吸収率が段違いに優れています。約70種類の植物ミネラルが自然のままに調和しており、連用しても土壌のミネラルバランスを崩したり、ホウ素など適正範囲の狭いミネラルについても過剰症を出さずに、安心して土壌改良にご使用になれます。
土壌連作障害の緩和
作物が好む微生物やミネラルなどのバランスはそれぞれ異なりますが、連作をすることで、それらのバランスが崩れ過不足が生じてきます。輪作や緑肥、休耕するなどの対策は、圃場条件や栽培管理上で難しいことが多々ありますが、「オーガニックミネラル」はどのような条件下でも、土壌の微生物やミネラルなどのバランスの早期回復が可能です。
即効性と遅延性の二つの効果
フルボ酸を含んでいることから、散布直後から作物にミネラルの供給が始まります(即効性)。その後、植物性ミネラルは、土壌中の微生物によりゆっくりと分解され、効果を発揮・維持していきます(遅効性)。
オーガニックミネラルは、アメリカ合衆国ユタ州にあるヒューミックシェール(古代腐植物堆積層)から採取した腐植物(フルボ酸・フミン酸)を粒状化した100%オーガニックの土壌改良材です。
腐植土壌改良材
「オーガニックミネラル」施用方法
水稲 | 基肥・追肥 | 10aあたり15~30kgをまきます。 |
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育苗期 | 床土100kgあたり1~2kgを混ぜます。田植えの前に、さらに育苗箱1枚あたり50~100gを上からまきます。 | |
灌水期 | 10aあたり4kgをナイロンネットに入れて、入水口に置きます。無くなったら、同じように10aあたり4kgを入水口に置きます。 | |
出穂期 | 出穂期・中間期・収穫期それぞれに葉面散布が効果的です。 | |
果樹 | 開花前 | 樹木1本あたり0.5~1kgを、幹から約1mはなして枝の伸びている範囲でまきます。 |
野菜 | 作付前 | 10aあたり約15~30kgをまきます。特に灌水する部分にまくと効果的です。 |
■ 葉面散布剤「フルボ酸ミネラルEX」を、1,000~2000倍に希釈して、週に1回、葉面散布すると更に効果的です。 ■ 天然由来の植物性ミネラルです。土壌の状態により上記使用量より多く使用しても害はありません。 |
植物ミネラル葉面散布剤「フルボ酸ミネラルEX」は、2018年2月12日に一般社団法人有機JAS資材評価協議会において「有機JAS規格別表1」の適合資材として認定されています。
桃の生育試験
収穫時期 | 7月26日~8月5日まで |
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施肥方法 | 植物ミネラル土壌改良資材は、1樹あたり約1㎏を土壌表層に施肥 |
施肥時期 | お礼肥の時期となる9月から10月 |
葉面散布 | フルボ酸ミネラルEXを2,000倍で希釈して、10aあたり200Lを散布。4月と7月に2度散布。 |
※腐植酸資材以外は全て同じ施肥設計となります。
糖度、色づき、登熟度、変色比率
圃場 | 糖度 | 着色 | 熱度 | 褐変 |
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他資材地区 | 13.5 | 60.3 | 56.7 | 0.0 |
試験区A | 14.3 | 71.2 | 59.3 | 0.2 |
品質等級の比率(%)
圃場 | 特選品 | 特秀品 | 青秀品 | 赤秀品 |
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他資材地区 | 3.0 | 82.5 | 13.3 | 1.2 |
試験区A | 25.7 | 57.1 | 17.1 | 0.0 |
稲の生育試験
試験圃場_1:茨城県鉾田市札
慣行区(左)に比べて鮮やかな緑が出ているのがわかる。マグネシウム、鉄などの微量要素が葉緑素の生成を活発にしていることが考えられます。
試験開始 | 2017年6月中旬 |
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試験方法 | 植物ミネラル土壌改良材を追肥で散布(10a:30kg) |
天 候 | 8月の長雨の影響で日照不足 |
慣行区 | 試験区 | |
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コシヒカリ | 7 俵 | 8.5 俵 |
あきたこまち (砂地) |
7.5 俵 | 10 俵 追肥に、フルボ酸ミネラルEXを葉面散布 |
試験圃場_2:茨城県鉾田市江川
試験区は慣行区に比べて収量が増え、食味値も上がりました。植物ミネラル土壌改良材が土壌の微生物を活性化させ、フルボ酸ミネラルEXで素早くミネラルを吸収させることで健全な生育を促したと考えらます。特にカルシウムとマグネシウの働きが食味向上に関与したと考えられます。
試験開始 | 2017年6月中旬 |
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試験方法 | 植物ミネラル土壌改良材を追肥で散布(10a:30㎏)。7月中旬にフルボ酸ミネラルEXを1000倍に希釈して葉面散布。 |
天 候 | 8月の長雨の影響で日照不足 |
コシヒカリ | 慣行区 | 試験区 |
---|---|---|
収量 | 7 俵 | 7.8 俵 |
食味値 | 77 | 82 |
小松菜の生育試験
試験圃場_1:千葉県船橋市
毛細根が多く出ており、根の状態が非常に良いです。連作による根の病気も減っているように感じました。また、根が土壌改良資材を抱き込むように発根しており、小松菜がミネラルと腐植酸を求めて根を伸ばしているように見えます。葉肉も厚く、味もえぐみが無く、品質が向上しました。
植物 | 小松菜 |
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定植 | 2018年5月中旬 |
収穫 | 2018年6月14日 |
使用方法 | 植物ミネラル土壌改良資材のみ使用(元肥10a:2袋) |
試験圃場_2:千葉県船橋市
植物 | 小松菜 |
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播種 | 2018年2月24日 |
収穫 | 2018年4月6日 |
使用方法 | どちらも10a 試験区:通常施肥 + 植物ミネラル土壌改良資材:2袋 慣行区:通常施肥 |
分析項目 | 慣行区 | 試験区 | 増減比率 |
---|---|---|---|
鉄 | 1.47 | 1.52 | 103.4% |
カルシウム | 107 | 111 | 103.7% |
マグネシウム | 25.1 | 27.9 | 111.2% |
亜鉛 | 0.29 | 0.25 | 86.2% |
※単位:mg/100g
※日本食品分析センター 調べ
試験圃場_3:千葉県柏市
植物 | 小松菜 |
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播種 | 2017年8月4日 |
収穫 | 2017年9月10日 |
使用方法 | 試験区:肥料入り培土 + 植物ミネラル土壌改良資材 慣行区:肥料入り培土 |
分析項目 | 慣行区 | 試験区 | 増減比率 |
---|---|---|---|
鉄 | 0.38 | 0.46 | 121.1% |
カルシウム | 170 | 197 | 115.9% |
マグネシウム | 22.4 | 22.1 | 98.7% |
亜鉛 | 0.44 | 0.68 | 154.5% |
※単位:mg/100g
※日本食品分析センター 調べ
ほうれん草の天候不良対策(雪害)
慣行区:通常施肥
試験区:通常施肥+植物ミネラル土壌改良資材2袋
雪害後:フルボ酸ミネラルEXを1000倍希釈で1回散布
2017年11月~2018年2月は、例年より気温が低く初期生育は試験区、慣行区ともに悪く、生育状態は同じでした。1月22日の大雪により、双方とも雪に埋もれましたが、試験区はダメージが軽減されていました。写真は雪害から約2週間後の状態ですが、試験区は慣行区に比べ、早期回復ができ収穫が早かったでした。
植物 | ほうれん草(路地栽培) |
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定植 | 2017年11月20日 |
枝豆の生育試験
慣行区:通常施肥
試験区:通常施肥+植物ミ ネラル土壌改良資材40㎏(元肥)+フルボ酸ミネラルEXを1000倍希釈で3回葉面散布
試験区は、根の張りが良くなって毛細根が多く出ていました。また、徒長も少なくサヤ付が良くなっています。地上部の見た目は大きく変わっていませんが、根の張りと、サヤの大きさには違いが見られました。サヤの平均重量検査で約5%upしていることから、作物の品質が向上しており、製品歩留まりも上がっています。
作物 | 枝豆 |
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試験期間 | 2018年6月22日(定植:直播)~2018年8月24日(収穫) |
比較方法 | 試験区、慣行区から連なった状態で5株づつを抜き取り、サヤ数、重量、1サヤの平均重量を測定。 |
カブの生育試験
フルボ酸区の収穫物は、根の伸長も良く、茎回り胚軸周りが太く、成長不良や病気も見られず、しっかりと生育していると思われます。本葉6枚目でも、色が濃く、葉肉が厚く、傷みもない状態で生育の良さがわかります。
カット後の経過は、変色や萎れなどの酸化スピードが、かなり緩やかなのが見てとれます。
食味は、野菜の旨味が強く、肉質のきめ細かさが感じられました。
作物 | カブ |
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播種 | 2019年2月3日(発芽2/10) |
収穫 | 2019年4月7日 |
健康な作物をつくるには!?
健康な土壌作り
■ 湿害・干ばつ・根腐れから根を守る
腐植物質は、適度に混ざり合った粘土とシルト(沈泥)をうまく糊付けし、排水性・保水性・通気性の良い、やわらかい土壌を形成します。
■ 陽イオン交換容量(CEC)の拡大とpH緩衝作用
負電荷は、陽イオンを吸着して保持します。腐植土壌は負電荷が多く、陽イオン交換容量が大きくなり保肥力が上がります。土壌の急激なpH変化をやわらげ、根を守ります。
■ 窒素養分の増加・病原菌の抑制
微生物の土壌有機物の分解が活発になり、作物への養分供給源、微生物や動物の栄養供給源となる窒素発生量が増えます。多種多様の微生物や動物を維持でき、植物病原菌の異常な増殖を抑制します。
微生物の活性化と生育過程に必要なミネラル
■ 土壌微生物の有機態窒素分解
土壌中の有機物(施肥された肥料や動植物の遺体など)は、土壌微生物により、有機態窒素、アミノ態窒素、アンモニア態窒素、硝酸態窒素へと分解されます。
■ 作物の生育過程の代謝を促すミネラル
作物は、生育するまで、根から無機態窒素(アンモニア態窒素、硝酸態窒素)を吸収し、アミノ酸、タンパク質へと代謝し続けます。この代謝をスムーズに行うのをサポートするのが有用ミネラルです。
作物が一般的に利用する無機態窒素(アンモニア態窒素・硝酸態窒素)の土壌中の割合は、有機態窒素と比べると極めて少なく、土壌微生物が生息しやすい団粒構造や、生育過程で窒素の代謝をスムーズに行うために、酵素と結合するミネラルの保肥など、物理性・化学性・生物性の3つの性質が活かされた地力の高い土壌が求められます。
高品質・高濃度のオーガニックフルボ酸
フルボ酸は、腐植土壌に存在する有機物(腐植物質)の一種で、約70種類の植物性ミネラルが含まれています。ヒューミックシェールはこのフルボ酸を高濃度に含有し、採取したフルボ酸は、精製水だけで抽出した100%オーガニックで高品質なフルボ酸です。
フルボ酸には、ミネラルをキレートして、有用ミネラルの吸収を高め、有害なミネラルは吸着し吸収されにくくする働きがあります(キレート作用)。
下記の画像は「植物ミネラル土壌改良資材」に水を入れて何日間か放置したものです。水分が蒸発した後に「フルボ酸の結晶」が塊りとなって残っているのがわかります。この濃度の濃さが、少量の使用でも効果を発揮する秘密なのです。
「ヒューミックシェール」
有機物として残った約一億年前の地層
「ヒューミックシェール」とは、アメリカ、ユタ州エメリー郡にある古代腐植物堆積層のことをいいます。今から約7,000〜1億2,700万年前の多くの栄養素が含まれている肥沃な土壌が石油や石炭になることなく、有機物として奇跡的に残ったものです。恐竜時代のみずみずしく生い茂っていた植物たちは、氷河期に入ると地下に埋没され、バクテリアなどの微生物によりピートモスという泥炭に変化。その上に新しい有機物が積み重なり、再度バクテリアなどに分解され、時間の経過とともに有機物の腐植物堆積層を形成しました。度重なる地殻変動や河川の浸食などにより、地表に姿を現し1925年にアメリカ合衆国ユタ州エミリー郡で発見されました。形成された腐植物堆積層の主な成分は、フルボ酸とフミン酸です。
約一億年前の大地には、至るところに80種類以上のミネラルが含まれていたといわれています。
肥沃な土壌から栄養分をたっぷり吸収した巨大植物のジャングルは、地殻変動により埋め尽くされました。
植物は微生物により分解され、その上に有機物が積み重なり分解・発酵を繰り返し、奇跡的に有機物の腐植物堆積層として残りました。
高品質なフルボ酸の条件
High Qualityもろくて、崩れやすい
地表近くに存在するものほど圧力がかからず、古代植物の性質を限りなく引き継いでいます。粉砕することなく容易に削り落とせます。
※地表深く存在するものは、圧力がかかり硬く、石炭に近くなります。
High Qualityミネラルが豊富
雨に濡れた後の乾いた地層の表面には、あふれ出るほどのミネラルが豊富に含まれています。濡れ乾くたびに何度でもミネラルが出てきます。冷水による抽出も3日ほどですみます。
※冷水で行う場合、3~4ヶ月かけなければ抽出されないものもあり、長期の放置は水の汚染(カビの繁殖など)が心配されています。
High Quality露天掘りで採掘
露天掘りの採掘は、数種類のヒューミックシェールをブレンドすることが可能で、より安定した品質を保てます。
オーガニック資材
ヒューミックシェールから採取した腐植物は、アメリカ合衆国でオーガニック資材として認定を受けています。
土壌改良材 分析結果
保証成分
分析試験項目 | 結果 | 単位 |
---|---|---|
水分 | 8.81 | % |
窒素全量(N) | 0.81 | % |
りん酸全量(P2O5) | 0.16 | % |
加里全量(K2O) | 0.29 | % |
有機物 | 54.13 | 乾物当たり% |
腐植酸 | 7.41 | 乾物当たり% |
有機物中の腐植酸含有率 | 13.69 | % |
炭素窒素比 | 45 | |
有機炭素(C) | 36.3 | % |
陽イオン交換容量 | 27.7 | meq/乾物100g |
検査機関:公益財団法人日本肥料検定協会
その他成分
分析試験項目 | 結果 | 単位 |
---|---|---|
カルシウム全量(Ca) | 0.43 | % |
マグネシウム全量(Mg) | 0.26 | % |
マンガン全量(MnO) | 0.01 | %未満 |
ほう素全量(B2O3) | 0.02 | % |
鉄(Fe) | 1.71 | % |
銅(Cu) | 0.0018 | % |
亜鉛(Zn) | 0.010 | % |
硫黄(S) | 1.62 | % |
けい酸全量(SiO2) | 28.17 | % |
検査機関:公益財団法人日本肥料検定協会
重金属検査
分析試験項目 | 結果 | 単位 |
---|---|---|
ヒ素(As) | 0.0004 | % |
カドミウム(Cd) | 0.0001 | %未満 |
ニッケル(Ni) | 0.0012 | % |
クロム(Cr) | 0.0036 | % |
水銀(Hg) | 0.000018 | % |
鉛(Pb) | 0.0010 | % |
検査機関:公益財団法人日本肥料検定協会